【2026年最新】IT導入補助金が『デジタル化・AI導入補助金』に名称変更!変更点と申請のポイントを徹底解説
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【2026年最新】IT導入補助金が『デジタル化・AI導入補助金』に名称変更!変更点と申請のポイントを徹底解説

■目次

  1. IT導入補助金からデジタル化・AI導入補助金への変更とは
  2. 2026年度の3つの主要変更点
  3. 補助金額・補助率の詳細
  4. 対象事業者と申請できる企業
  5. AI機能付きツールの選び方
  6. 2回目以降の申請で注意すべき賃上げ要件
  7. 申請スケジュールと準備の流れ
  8. 採択されるための申請ポイント
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ:デジタル化・AI補助金を活用して競争力を高めよう

1. IT導入補助金からデジタル化・AI導入補助金への変更とは

2026年度から、多くの中小企業が活用してきた『IT導入補助金』が『デジタル化・AI導入補助金2026』に名称変更されることが、中小企業庁より正式に発表されました。

この変更は単なる名称変更ではありません。日本政府が中小企業・小規模事業者における『生産性向上』『DX推進』『AI活用』を重要政策課題として位置づけ、より踏み込んだ支援を行う姿勢の表れです。

少子高齢化による労働力不足、グローバル競争の激化、デジタル技術の急速な進化――こうした経営環境の変化に対応するため、中小企業がITツールやAIを積極的に導入し、業務効率化・生産性向上を実現することが求められています。

『デジタル化・AI導入補助金2026』は、そうした企業の取り組みを資金面から強力にバックアップする制度です。

【交付申請開始時期】
2026年3月下旬頃から補助金交付申請の受付開始予定

2. 2026年度の3つの主要変更点

今回の制度改正における主要な変更点は、以下の3つです。

変更点①:補助金名称の変更とその意義

『IT導入補助金』から『デジタル化・AI導入補助金』へ名称変更されました。

この変更の背景には、中小企業のデジタル化が『単なるITツールの導入』にとどまらず、『業務プロセス全体のデジタル変革』『AI技術の活用』へと進化していることがあります。

名称に『AI』を明記することで、政府は中小企業に対して『AIは大企業だけのものではない』『中小企業こそAIを活用すべき』というメッセージを発信しています。

変更点②:AI機能を有するツールの明確化

ITツール検索において、以下の機能が追加されました。

・AI機能付きツールの絞り込み検索が可能
・AI機能を有するツールに『AIツール』の明記

これまでは、『このツールにAI機能があるのか?』『どの程度のAI機能なのか?』が不明瞭でした。今回の改善により、事業者は自社のニーズに合ったAIツールを迷わず選択できるようになります。

【注意点】
IT導入支援事業者により、当該ツールがAI機能を有するとして申請された場合のみ対象となります。

変更点③:2回目以降の申請に係る申請要件の追加

過去にIT導入補助金2022〜2025で交付決定を受けた事業者が再度申請する場合、以下の要件をすべて満たす3年間の事業計画を策定・実行し、効果報告を行うことが必須となりました。

【必須要件】
① 事業計画期間において、1人当たり給与支給総額(非常勤を含む全従業員)の年平均成長率を『日本銀行が定める物価安定の目標+1.5%以上』向上させること

② 交付申請時点で賃金引上げ計画を従業員に表明していること

【重要な注意点】
要件未達や効果報告未提出の場合は、補助金の全額または一部返還となります。

この要件追加は、補助金を『単なる補助』で終わらせず、『企業成長と従業員への還元』につなげる好循環を生み出すための仕組みです。

3. 補助金額・補助率の詳細

デジタル化・AI導入補助金2026には、5つの申請枠があります。

通常枠

【補助額】
・ITツールの業務プロセスが1〜3つまで:5万円〜150万円
・ITツールの業務プロセスが4つ以上:150万円〜450万円

【補助率】
・原則:1/2以内
・最低賃金近傍の事業者:2/3以内

※最低賃金近傍の事業者とは、令和6年10月〜令和7年9月の間で3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用していた従業員数が全従業員の30%以上であることを示した事業者

インボイス枠(インボイス対応類型)

【補助額】
・ITツール:〜350万円(ITツールが保有する機能が1機能のみの場合:〜50万円)
・PC・タブレット等:〜10万円
・レジ・券売機等:〜20万円

【補助率】
・ITツールの補助額が50万円以下:3/4以内(小規模事業者は4/5以内)
・ITツールの補助額が50万円超〜350万円以下:2/3以内
・PC・タブレット、レジ・券売機等:1/2以内

インボイス枠(電子取引類型)

【補助額】 〜350万円
【補助率】 2/3以内(申請者が大企業の場合は1/2以内)

セキュリティ対策推進枠

【補助額】 5〜150万円
【補助率】 1/2以内(小規模事業者は2/3以内)

複数者連携デジタル化・AI導入枠

10者以上の中小企業・小規模事業者が連携して申請する場合の特別枠です。

【補助額】
・インボイス対応類型の要件に属する経費:インボイス対応類型の補助額と同等
・消費動向分析経費:〜50万円×グループ構成員数
・事務費・専門家経費:〜200万円
※合計の上限額は3000万円

4. 対象事業者と申請できる企業

中小企業の場合

業種ごとに『資本金』または『従業員数』のいずれかの基準を満たす必要があります。

【製造業・建設業・運輸業】
資本金3億円以下 または 従業員300人以下

【卸売業】
資本金1億円以下 または 従業員100人以下

【サービス業】
資本金5,000万円以下 または 従業員100人以下

【小売業】
資本金5,000万円以下 または 従業員50人以下

【その他】
医療法人、社会福祉法人、学校法人、NPO法人なども対象となる場合があります。

個人事業主の場合

【商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)】
従業員5人以下

【サービス業のうち宿泊業・娯楽業】
従業員20人以下

【製造業その他】
従業員20人以下

5. AI機能付きツールの選び方

今回の制度改正で最も注目すべきは、AI機能付きツールの明確化です。

AI機能付きツールとは?

具体的には以下のような機能を持つツールが該当します。

・自動データ分析・予測機能
・自然言語処理(チャットボット、文書要約など)
・画像認識・音声認識機能
・業務プロセスの自動最適化
・需要予測・在庫最適化

選定のポイント

① 自社の課題を明確にする
『何を解決したいのか?』を明確にすることが第一歩です。

② AI機能の実用性を確認
単に『AIが搭載されている』だけでなく、実務で使える機能かを確認しましょう。

③ IT導入支援事業者のサポート体制
導入後の運用支援や従業員への教育体制が整っているかも重要です。

6. 2回目以降の申請で注意すべき賃上げ要件

過去にIT導入補助金を利用した事業者が再度申請する場合、賃上げ要件が追加されました。

要件の詳細

① 給与支給総額の年平均成長率を『物価安定の目標+1.5%以上』向上

日本銀行の物価安定目標は2%です。つまり、年平均3.5%以上の給与アップが求められます。

② 賃金引上げ計画を従業員に表明

計画を立てるだけでなく、従業員に対して明確に表明することが必要です。

なぜこの要件が追加されたのか?

政府は『企業の生産性向上→利益増加→従業員への還元』という好循環を重視しています。補助金を活用して業務効率化を実現した企業が、その成果を従業員に還元することで、持続的な成長につなげる狙いがあります。

7. 申請スケジュールと準備の流れ

申請スケジュール(予定)

【IT導入支援事業者・ITツール事前登録】
2026年1月30日(金)10:00〜受付開始

【交付申請受付】
2026年3月下旬頃〜

申請準備の流れ

① GビズIDプライムアカウントの取得
申請にはGビズIDが必須です。取得には約1週間かかるため、早めの準備を。

② SECURITY ACTIONの宣言
情報セキュリティ対策への取り組みを宣言します。

③ IT導入支援事業者の選定
公式サイトで登録されている支援事業者を選びます。

④ ITツールの選定
自社の課題に合ったツールを選定します。

⑤ 交付申請
支援事業者と協力して申請書類を作成・提出します。

8. 採択されるための申請ポイント

ポイント①:明確な課題設定と解決策

『なんとなくAIを使いたい』ではなく、『この業務のこの課題をAIで解決する』という明確なストーリーが必要です。

ポイント②:実現可能性の高い事業計画

絵に描いた餅ではなく、実際に達成可能な計画を立てましょう。

ポイント③:加点項目の活用

賃上げ計画、地域未来投資促進法の計画承認、健康経営優良法人認定など、加点項目を積極的に活用しましょう。

ポイント④:書類の不備をなくす

基本的なことですが、書類不備で不採択になるケースは少なくありません。

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 個人事業主でも申請できますか?
A. はい、従業員数の要件を満たせば申請可能です。

Q2. すでに導入済のツールは対象になりますか?
A. いいえ、交付決定前に契約・発注したものは対象外です。

Q3. 複数のツールを同時に申請できますか?
A. はい、可能です。ただし、業務プロセス要件を満たす必要があります。

Q4. 申請から交付までどのくらいかかりますか?
A. 申請から交付決定まで約1〜2か月程度を見込んでください。

10. まとめ:デジタル化・AI補助金を活用して競争力を高めよう

2026年度からスタートする『デジタル化・AI導入補助金』は、中小企業がAIやデジタル技術を活用して競争力を高めるための絶好のチャンスです。

【今回の記事のポイント】
・IT導入補助金が『デジタル化・AI導入補助金』に名称変更
・AI機能付きツールが検索で明確に
・2回目以降の申請には賃上げ要件が追加
・最大450万円、小規模事業者は最大4/5の補助率
・2026年3月下旬から申請受付開始

申請には事前準備が必要です。GビズIDの取得、SECURITY ACTIONの宣言、そしてIT導入支援事業者の選定など、早めに動き出すことが採択への近道です。

『うちの会社でも使えるかな?』『どんなツールが適しているのか?』と疑問に思われた方は、ぜひ専門家にご相談ください。補助金申請のプロである行政書士や、IT導入支援事業者が、あなたの会社に最適なプランをご提案します。

デジタル化・AI活用は、もはや『やるかやらないか』ではなく、『いつやるか』の問題です。この補助金を活用して、一歩先を行く企業へと成長しましょう。

▼詳細・最新情報はこちら(中小企業庁公式サイト)
https://it-shien.smrj.go.jp/news/40013

【筆者プロフィール】
生成AIアドバイザー・行政書士 伊敷 紀巳雄

中小企業のデジタル化・AI導入支援、補助金申請サポートを専門とする。『難しいことをわかりやすく』をモットーに、経営者に寄り添った支援を提供している。